肥育部門は肉豚生産のアンカー。生後13週、体重40キロ前後の段階から、出荷する110~120キロになるまで育てます。豚の肥育はグループ単位で行います。離乳部門でもグループを編成していますが、育ち方に個体差が出るので、移送されてきたらまずサイズによってグループ再編を行います。
グループの単位は農場によってまちまちですが、原則として8畳ほどのスペースに24頭を配置。グループ内では強いものがリーダーになる半面、引っ込み思案で餌を食いっぱぐれがちになるヤツも出てきます。そのあたりに注意し、まんべんなく育つように配慮するのも大切です。
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この時期、いちばん気をつけなければならないのが肺炎。死亡率が非常に高く、蔓延しやすいので是非とも未然に防ぐ必要があります。日頃から温度管理を徹底し、換気をこまめに行うなどの対処を心がけ、豚の健康状態にも細心の注意を払います。食が細ったり、腹が膨れていたりしていたら危険な兆候。すぐさま対処し、適切な対応を行います。
最悪の場合、ウィルス性疾患に集団感染しているケースも想定して、神経質なくらいきめ細かく気を配ります。仮に何らかの感染が考えられる場合も、1頭だけなのか集団なのか見極めるのがなかなか難しい。これにはやはり長年の経験と知識が必要です。
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元気に育ち、市場に送り出す“豚の門出”を見届ける喜びは格別。しかし、その前に最後のヤマ場が待っています。仕上げの餌への切り替えです。
ここまで与えていた餌は、病気予防に主眼を置いて配合された飼料でした。それを出荷8週前から1ヶ月前あたりをメドに、とうもろこしの配合量を増やすなど、美味の豚に仕上げるための飼料に切り替えるのです。
難しいのは切り替えるタイミング。ヒトと同様に豚も一頭一頭、成長スピードが違うので、切り替え時を間違えると、最後の最後で病気になって、それまでの苦労がすべて吹っ飛んでしまうことにもなりかねません。門出を見送る瞬間まで気を抜けないのが、この仕事。だからこそ、無事に育て上げた時の喜びも大きいのです。





